
同棲を始めてしばらく経った頃、避けて通れなかったのが「喧嘩」でした。
きっかけは、本当に些細なことです。
でも、その些細なズレが、思っていた以上に大きな衝突になりました。
彼女がいない間の出来事
そのとき彼女は、数日間の旅行で家を空けていました。
久しぶりに一人の時間ができて、正直少し気が楽になっていたのを覚えています。
とはいえ、何もしていなかったわけではありません。
トイレやお風呂などの水回りは、自分なりにしっかり掃除しました。
「これなら帰ってきても問題ないだろう」
そう思っていました。
帰ってきた彼女の一言
旅行から帰ってきた彼女は、部屋に入るなりこう言いました。
「部屋、汚くない?」
正直、その一言に驚きました。
自分としては、ちゃんと掃除したつもりだったからです。
特に汚れているとは思っていませんでした。
でも彼女は、床を見ながらこう続けました。
「埃たまってるよ。なんで気づかないの?」
その瞬間、空気が一気にピリついたのを覚えています。
「やっているつもり」と「足りていない現実」
自分の中では、「ちゃんとやった」という気持ちがありました。
トイレもお風呂も掃除したし、最低限のことはしていたつもりでした。
でも彼女にとっては、それでは全く足りていなかったのです。
特に床の埃。
自分はそこまで気にしないタイプですが、彼女にとっては見過ごせないポイントでした。
「なんでそこに気づかないの?」
そう言われても、自分にとっては“気にならないもの”だったので、正直どう答えていいかわかりませんでした。
「ちゃんとやったつもりなんだけど」
そう返すのが精一杯でした。
ぶつかる価値観
この出来事で強く感じたのは、「やっているつもり」と「相手が求めている基準」は全く別物だということです。
自分にとっての合格ラインと、彼女にとっての合格ラインは違いました。
そしてそのズレが、そのまま不満になっていきます。
自分としては頑張ったつもり。
でも彼女からすると「全然できていない」。
どちらが正しいかではなく、基準そのものが違っていました。
このときは正直、少しだけ「そこまで言わなくても」と思ってしまったのも事実です。
でも同時に、「これが同棲なんだな」とも感じました。
話し合って見えた落としどころ
気まずい空気のままではいられないので、そのあとしっかり話し合いました。
そこで決めたのが、掃除の役割分担です。
自分は水回り(トイレ・お風呂・洗面台)を担当。
彼女はそれ以外の掃除(床や部屋全体)を担当することにしました。
お互いに得意な部分、気になる部分をそれぞれが担当する形です。
この分担にしてから、不思議と衝突は減りました。
全部を同じ基準でやろうとするのではなく、「任せる」ことでバランスが取れるようになったのだと思います。
同棲はすり合わせの連続
同棲は、ただ一緒に暮らすだけでは成り立ちません。
価値観の違いを知って、それをどうすり合わせるかの連続です。
今回の掃除の件も、ぶつからなければ気づけなかったことでした。
正直、あのときは面倒だと思ったし、少ししんどさもありました。
でも結果的には、お互いにとってやりやすい形を見つけることができました。
完璧に分かり合うことはできなくても、折り合いをつけることはできる。
それが少しわかった気がします。
29歳、結婚前の同棲生活。
ぶつかることもありますが、その分だけ前に進んでいる実感もあります。
今日もまた、それぞれの役割をこなしながら、同じ家で生活しています。

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